私のとっておきの一冊~『夕方らせん』銀色夏生

私のとっておきの一冊 ◆ 趣味のこと

今回は、ライター仲間であり大切な友だちである小春さん(@55koharuno)発案のブロガー企画「私のとっておきの一冊」に参加しています。

とっておきの一冊。とっておき……あえて「とっておき」と問われると、つい考え込んでしまいますね。

ここで「とっておき」というワードを検索窓に入力してしまうのが私。世間で言われる山羊座のA型を絵に描いたかのような真面目の化身である。

私の1冊『夕方らせん』

駄文はさておき、私が選んだ1冊がこちらです。

銀色夏生/著 『夕方らせん(新潮文庫)』 | 新潮社
薄闇がしだいにひろがって、もう帰らなければいけなくなりました。また明日まいります。それまで私を忘れずにいてください。はじめての物語集、静かに明るい16篇。

 

『夕方らせん』(新潮文庫)
著:銀色夏生
発売日:2001年6月

あらためて発売日を見ると、「なあんだ、ミレニアムは過ぎていたのか」なんて思いましたが、そもそも今年はミレニアムベビーが成人になっている年。月日の流れはおそろしく速いものですね。

銀色夏生さんの言葉遣いに魅了されて

この本と出合った当時、私はいろいろとこじらせ気味な15歳でした。詳しくは別の機会にでもお話できたら……と思いますが、こじらせJKな私にとってピュアな心の支えだったのが、銀色夏生さんです。

銀色夏生さんってどんな方?
・詩人、作家、フォトグラファー、随筆家
・1985年に第1詩集『黄昏国』を出版
・詩集、小説、エッセイ多数(公式サイトではいくつか作品を読めます)
突然ですが、昔、イラストレーターの326(みつる)さんの詩やグッズが大流行しませんでしたか?
19(ジューク)の326、懐かしいですね。世代がまるわかりですね。

中学生時代、私の周囲で326と同じように流行ったのが、銀色夏生さんの世界でした。

ちょっとしたお手紙にポエムを写したり、もじってオリジナルポエムにしたり、ね。

懐かしくてちょっと痛い。

素朴でやさしくて、ときどきちょっと刺さる彼女の言葉1つひとつに、心が魅了されていたことには違いありません。

16編の物語集『夕方らせん』

銀色夏生さんは詩人として有名な方ですが、今回ご紹介する『夕方らせん』は、16編の物語集です。

この1冊に16編ですから、本当に小さな物語ばかり。

思い立ったときに、気の向いた部分から読めるため【気楽で心地よい時間】を楽しめます。

「ほんわか」を愛するすべての人へ

さらに、

  • ハラハラドキドキは、ない
  • 驚き!もたぶん、ない
  • どれも大したオチがない

これも『夕方らせん』の特徴です。Amazonレビューに「だから何?」という感想がありましたが、おっしゃるとおり、そういった物語ばかりなんですよ。

登場人物は、ごっこ遊びを楽しむ姉妹であったり、ちょっと奇妙な性格や性癖の持ち主であったり、多重人格者であったり……。

まあいろいろなんですが、どの物語も「ただそこにある、その場を切り取ったスケッチ」とでも言いましょうか。

【めったに手に入れられないお洒落なお菓子の空き箱に、ちいさな子どもが拾ってきた”宝物”を詰めて、キレイに並べてみた】ような、かわいらしくて、懐かしくて、どこか愛おしい物語ばかりです。

だからこそ、「ちょっとした日常」「ほんわか」を愛するすべての人に読んでほしい。

人生を走っているときには見えない心の機微を見つめられるはずです。

おすすめの小話「若草のつむじ」

この本に収録されている小話「若草のつむじ」

『夕方らせん』のなかでも、このお話が一番好きなので、ちょっとだけ紹介させてください。

主人公のサリとトウタは、性格は違えどとても仲良し。平日は一生懸命はたらき、休日は2人でのんびりと過ごし、いつも一緒に、ゆっくり生きていく日々を過ごしていました。

しかし、ある日「何かしたいことがあったんじゃないか」と思ったトウタは家を出てしまいます。ここから旅に出ては帰り、また旅に出るトウタの生活が始まりました。

放浪するトウタ。

それを受け入れるサリ。

お互いにお互いがとても大切だから、放浪も受容も生半可な気持ちでは不可能だ、と私は思います。

そんな2人の姿がとても尊くて、大好きで。

ここには書ききれないほど感銘を受けてしまいます。

忘れかけてしまいそうな日々の中で、ふと思いかえし、流れの中に立ち止まって、「あの気持ち、あの気持ち」とつぶやくと、まわりからだんだん遠くまで、ゆっくりと波が静まってゆき、間違わない方向の石が輝いて見えた。

それに足をかけ、次に飛び乗り、進んで行く。

困ったときは、遠くを見よう。近くばかりを見ていると、迷うことがあるから。

出典:「若草のつむじ」(『夕方らせん』収録)

読むたびに「生きていくうえで、こんな風であれたらなあ」と何度も思います。

人が人と生きていく尊さに涙してしまいます。

もし機会があったら読んでみてください。

『夕方らせん』は私の原風景

小春さんの企画に参加するにあたって、あらためて読み直してみた『夕方らせん』。

19年前に出会ったこの本が、私の心の土台になっているのは間違いないなあと再確認しました。

■夕方らせん(若草のつむじ)から学んだ3つのこと

1.悲しみや辛さは受け入れ、心から悲しみ、あとは考えないようにすること。

2.近くを見過ぎているときは、遠くを見るように心がけること。

3.心のなかに頼りにする気持ちを持っておくこと。

そんな人生の歩き方は、ぜんぶ『夕方らせん』から学んだんだと思っています。

さて、みなさんにもとっておきの1冊はありますか?

よかったら教えてくださいね♪

「私のとっておきの一冊」企画、2020年1月いっぱいまで大丈夫なようですよ♪

 

さてさて、こんな素敵な企画の立案者・小春さん(@55koharuno)こそ、ほっこりの化身でございます。

■小春のきらきら日和**|サグーワークス*プラチナライターのブログ

小春のきらきら日和**|埼玉県在住のフリーライター(大宮・春日部・越谷・川越)埼玉・東京の取材記事はいつでも対応できます。
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